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トランプ大統領 中間選挙をにらみ燃料エタノール消費拡大を画策

農業情報研究所20181010日より転載

穀物市況低迷(穀物・大豆等先物(期近)価格の長期推移)で米国農業者が苦闘するなか、トランプ大統領がトウモロコシ需要を後押しすべく、燃料エタノールの消費拡大を画策している。

米国の国内燃料エタノール消費は、ガソリンへのブレンド比率を最大10%までとする技術的規制のために、ガソリン消費の10%という壁(「ブレンド・ウォール」)にぶつかっている(北林 バイオ燃料をめぐる国際動向:2013年)。トランプが仕掛けた貿易戦争のお陰で、中国への輸出拡大の希望もなくなった(中国の関税引き上げ)。

そこで、蒸発(スモッグの発生)を理由に夏季(1-9月)、エタノールブレンド率15%の燃料(E15)の販売を制限する現在のEPA(環境保護局)のルールを取り払い、周年、E15の販売を可能にする。

 来月の中間選挙をにらんだ農民票取り込み策だ。ただ、バイオ燃料使用の義務づけに一貫して反対してきた石油業界(米国 再生可能燃料基準引き上げ バイオ燃料業界一息も将来はトランプ次期大統領次第,16.11.24)の反発は免れない。燃料小売業者も年に二度の燃料切り替えを要するガソリンスタンドの設置をためらってきたから、E15を給油できるスタンドは全国で1400台しかない。エタノール消費―従ってトウモロコシ消費が俄かに大きく増えるとは考えられない。この消費拡大対策も、トランプが思いつきそうな猿知恵にすぎなかったということになりかねない。

Secretary Perdue Statement on President Trump’s Ethanol Announcement,USDA,18.10.10

Trump administration to loosen rules on ethanol,FT.com,18.10.10

Trump plans to ease rules on ethanol sales in support of refineries and corn farmers,Financial Times,18.10.10,p.19



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プロフィール

Author:寿
農業情報研究所(WAPIC)=http://www.juno.dti.ne.jp/~tkitaba/の所長・所員・小使いを兼務。原発事故で「明るい農業・農村」の夢を失った老い先短い老人です。

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