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いじめとは?「いじめられた」経験のある者にしか分らない

教師・教育委員・教育関係者、考えたことありますか

 

 母親によると、男子生徒は入学間もない二〇一六年五月ごろから、所属するサッカー部の先輩や同級生ら十数人から仲間外れやからかい、暴言を受けるようになった。九月には、いじめの内容や加害生徒の名前を記し「助けてください」と訴える手紙を担任教諭に複数回、手渡した。だが、何の対応もなく、自宅で首つり自殺を図った。

 その後も学校の動きは鈍く、男子生徒は十月、二度目の自殺を図った。二度目の自殺未遂を受け、学校はようやく無記名のいじめ調査をしたが、母親は教頭から電話で「いじめは認められなかった」と伝えられた。

 一七年四月、男子生徒は自宅近くのマンションから飛び降り、頭や太ももなどの骨を折る大けがをし、車いす生活になった。市教委が、いじめ調査の第三者委員会を設置したのはその七カ月後。母親には知らされなかった。

 以上、川口の中学生3度自殺未遂 母「早く動いてくれれば」 東京新聞 18.10.1

 

 「昨年8月に青森県内で、2人の中学生がそれぞれ、いじめ被害を訴えて自殺してから1年がたった。 
 8月19日には東北町上北中の男子生徒(1年)はいじめ被害を示唆する遺書のようなメモを残して自殺した。12月にまとまった町いじめ防止対策審議会の調査報告書は、男子生徒に対する校内でのいじめを認めたものの、自殺に至ったのはいじめのほか、小規模の小学校から人数の多い中学校へ進学したストレス、思春期の影響などの複数の要因があると結論付けた。男子生徒の母は「本人が自殺の一番の原因はいじめだと書き残している。この一言では、駄目ですか。息子が残したメモを、遺書として扱ってほしい」と調査への思いを吐露したそうである。
 8月25日に自殺した青森市浪岡中2年の葛西りまさんについては、自殺から4カ月後の昨年12月、市いじめ防止対策審議会は葛西さんへのいじめを認定した。しかし、今年3月に調査報告書案を遺族に説明した際、葛西さんが思春期特有の鬱(うつ)だった可能性があるとの記載について具体的な根拠を示せなかった。不信感を持った遺族は翌4月、内容の一部再検討や一部委員の解任を要望した。審議会や市教委は応じず、5月末には「(自殺には)いじめ以外の要因がないと断言できる情報を得られなかった」、自殺には「いじめを含むさまざまな要因が関わった」と言い残して審議会の全委員が任期満了によって退任してしまった」(青森中学生いじめ自殺1年 遺族の不信感強く 河北新報 17.8.28

 

 「自殺にはいじめ以外の要因も絡んでいるかもしれない。どういう要因がどれだけ関係しているのか、そんなことは亡くなった本人にしか分らない。私も小学生時代、自殺も思い立ったいじめられっ子だった。戦時中、父親は徴用されて九州小倉の軍需工場で働いていた。戦争が終わり、ちょうど1年生になるときに、父が生まれた信州の村に引き揚げた。当時の村の子どもたちは、学校に行くときにも未だ着物姿だった。そこに、夏には半ズボンでやってくる風変りな奴がやってきた。同年の隣家の息子はガキ大将、半ズボンの裾から覗き込み、事あるごとにからかい、その執拗さに怒ると、みんなで”怒った、怒った」と囃し立て、挙句、クラスで一番大きな男の子をけしかけて私を組み伏せる。田舎教師(今でも名前は覚えているが、いまさら言わない)は、それを見てもても決して「いじめ」とは受けとめなかった。

 子どもらしい他愛のない「いたずら」か「遊び」と思っていた。時に反撃を食った子どもが、あいつがやったと親たちや教師に訴える。私は短気ですぐ怒る”きちがい”にされてしまった。父親も近所への手前、私を怒って見せる。どこにも行き場がなくなり、学校を飛び出して梅雨時の荒れ狂う天竜川に身を投げようとした。これも羽交い絞めで止められ、挙句、いいかげんせよと怒鳴られた。

  こんな私の経験からすれば、「いじめ」が自殺の主因だったかどうかの議論などどうでもいい。しのごの言わず、ただちにいじめ防止に取り組むべきだ。全力をあげて。いじめた子どもたち、親や教師や関係者に反省を求めるとともに、亡くなった生徒たちの冥福を心から祈る」(青森中学生いじめ自殺調査 原因は多様と迷宮入り?米国のミツバチ大量死調査と同然だ 農業情報研究所 17.8.28)。

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プロフィール

Author:寿
農業情報研究所(WAPIC)=http://www.juno.dti.ne.jp/~tkitaba/の所長・所員・小使いを兼務。原発事故で「明るい農業・農村」の夢を失った老い先短い老人です。かつての行動派も病魔のために身体不如意、情報提供と批評に徹します。

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