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汚染牧草農地すき込み 「風評被害が心配だ」「町が隣地の了解を取ってくれるのか」

農業情報研究所201811月31日より転載

宮城県加美町が町内にある4090トンのセシウム汚染牧草の減容のため、400ベクレル/トン以下の約1150トンを農地にすき込むそうである。農家が保管する牧草は各農家が所有する農地にすき込むという。30日に同町旭地区で開いた初めての住民向け説明会で明らかにした。

 説明会には、町が汚染牧草を集約管理する旧宮崎田代放牧場に近い旭地区の住民ら約20人が参加したが、「風評被害が心配だ」「町が隣地の了解を取ってくれるのか」などの意見が出たという。

猪股洋文町長は「今、町ができるのは400ベクレル以下のすき込みだけだ。着実に、粛々と進めたい」と理解を求めたとのこと。

<汚染廃>宮城・加美町、すき込みに関する初の住民説明会 河北新報 18.10.31

 家畜に給与できなくなった汚染牧草をほ場にすき込んでも、その後に生産された牧草の放射性セシウム濃度は、飼料の暫定許容値(100ベクレル/Kg )に比べ十分に低い、8,000 ベクレル/kg 以下の汚染牧草は、生産されたほ場であれば、すき込んで処分することができるという農水省―家畜改良センターのお墨付きがある(http://www.nlbc.go.jp/gyoumunaiyou/120905bokusousukikomi.pdf)。だから、「農家が保管する牧草は各農家が所有する農地(恐らくは牧草地なのだろう)にすき込む」ことに問題はないということなのだろう。

 しかし、「風評」は避けられない。福島県二本松市では、棚田の横の幅3メートルほどの非舗装市道の路床材として汚染土を埋めるという計画が持ちあがっただけで、「予定地周辺の稲を使った家畜用発酵飼料を手掛ける市内の生産組合」が「「そういう餌は要らない」と、取引先から購入を拒まれている(除染土再利用で早速「風評被害」 遠のくばかりの福島農業再生 農業情報研究所 18.6.8)。「風評被害」とはいえ、生産者にとっては実害だ。汚染が「隣地」に広がらないという保障もない。

宮城県南三陸町は、周辺住民から環境への影響や風評被害への懸念の声が出たために、予定していた汚染牧草すき込みを中止した(福島第1原発事故 汚染牧草のすき込み中止 南三陸町 /宮城 毎日新聞 18.9.29)。

 猪俣町長どうする。東電福島第一原発事故、はるか離れたこんなところにも、未だにこんな難題を突き付けている。「復興=「風評払拭」への道ははるかに遠い。
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プロフィール

Author:寿
農業情報研究所(WAPIC)=http://www.juno.dti.ne.jp/~tkitaba/の所長・所員・小使いを兼務。原発事故で「明るい農業・農村」の夢を失った老い先短い老人です。かつての行動派も病魔のために身体不如意、情報提供と批評に徹します。

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