記事一覧

松山地裁 伊方原発運転差し止め仮処分申請を却下 誰が裁判官でも結論は同じ

松山地裁(久保井恵子裁判長)が21日、愛媛県の住民11人が四国電力伊方原発3号機の運転差し止めを求めた仮処分の申し立てを却下した。理由は、●新規制基準が「最新の科学的、専門技術的知見に基づくもの」で合理的、●四国電は周辺海域などを詳細に調査し、最長480キロの断層が動くケースなどを想定して基準地震動を設けており「不合理な点は認められない」というものだ。

差し止め仮処分 松山地裁も認めず 伊方原発 大分合同 17.7.22
 伊方3号機を巡っては松山地裁のほか、広島地裁、大分地裁、山口地裁岩国支部に対しても同様の仮処分が申し立てられている。広島地裁(吉岡茂之裁判長)は松山地裁に先立ち却下の決定を下している(今年3月)。理由は松山地裁とほとんど違わず、●原発の新規制基準の内容が不合理だとはいえない、●四国電力は詳細な地盤構造などの調査を行い、安全性の基準となる地震の揺れや津波の規模を適正に定めているというものだ。

伊方3号機の差し止め認めず 広島地裁決定 東京新聞 17.3.31

そして、この決定自体は、1年前の高浜原発34号機の運転差し止め命令(高浜原発3、4号機:大津地裁 運転差し止めの仮処分決定 毎日新聞 16.3.9)で大津地裁(山本善彦裁判長)が呈した新規制基準への疑念を覆し、「最新の科学的技術的知見を踏まえており合理的」な新規制基準を「社会通年」として認めた上で、川内原発12号機の運転差し止めの仮処分申し立てを棄却した福岡高裁宮崎支部(西川知一郎裁判長)の決定(川内原発:差し止め認めず 新規制基準「不合理と言えず」 毎日新聞 16.4.6)を踏襲するものだった。

吉岡裁判長曰く、「審理対象の原発によって、または同一の原発について審理する裁判所によって司法審査の枠組みが別々になることは、事案の性質上、望ましいとは言えない」(差し止め認めず 広島地裁「不合理でない」 大分合同 17.3.31)。

松山地裁の決定を受け、大分合同新聞は、「3・11から6年。原発裁判は住民側が敗れるケースが続き、司法が新たな「安全神話」をつくっているようにも映る。・・・ 伊方原発は大分県の目の前にある。今回の却下決定に伴い、大分裁判の重要性がまた一つ、増したことになる」と、大分裁判に期待する。

だが、名も顔もない、ハンコだけ持つのが「理想の裁判官」、誰が裁判官として座っていても判決は変わらないかもしれない。理想の裁判官としては、審査の枠組みだけではない、中身も別々では困るのだ。新渡戸記念館訴訟のような大逆転がそうそう起こるとも思えない(新渡戸記念館廃館訴訟 仙台高裁が地裁に差し戻し 拍手!だが却って深まる司法へ疑念)。

スポンサーサイト

コメント

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

Author:寿
農業情報研究所(WAPIC)=http://www.juno.dti.ne.jp/~tkitaba/の所長・所員・小使いを兼務

フリーエリア

フリーエリア

フリーエリア