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地方と希少動植物踏み潰し 進め!リニア中央新幹線 地方葬送回廊早期開業に憂いなし

 静岡市の調査で、ユネスコエコパーク(生物圏保存地域)の南アルプスで予定されるJR東海のリニア中央新幹線工事による大井川の流量減少は毎秒約1・6トン(JR東海調査では毎秒2トン)に上ることが分った。導水路トンネルによって毎秒0・5トンの流量回復が見込めるから、実際の流量減少は毎秒1・1トンになる。

これは大井川水系の水利権で見た水道用水最大取水量約2・9トンの38%に相当する*。常時40%の取水制限をされるのと同然だ。渇水時には水道水一滴も出ないということになりかねない。

 工業用水(最大取水量約2・1トン)、農業用水(同・約40トン、灌漑面積約1・3万ヘクタール)をめぐる水利権争いも収拾がつかなくなるだろう。都市住民ばかりではなく、多くの工場、農家も犠牲になることは必定だ。

https://www.mlit.go.jp/river/basic_info/jigyo_keikaku/gaiyou/seibi/pdf/ooi-5-05.pdf

 静岡市調査は、JR側が実施した環境影響評価手続きで現地確認していない8種を含む45の重要動植物種も確認した。県希少野生動植物保護条例の指定種であるラン科のホテイランは現在の工事予定地周辺では初めて見つかったという。

 大井川流量減、導水路効果でJRと差 リニア工事・静岡市調査 静岡新聞 17.8.1

 リニア予定地に希少動植物確認 静岡市、JR東海は把握せず 日本経済新聞 17.8.1

 ところが、JR東海の柘植康英社長は2日、大阪市で開いた定例記者会見で、静岡市の環境調査で希少な動植物が見つかったことについて、「いろいろな事象が起きるのは当然で、きちんと対応して進める」、リニア新幹線は一部工区の工事も予定より遅れて始まっているが、「厳しい工程だが全力を挙げて取り組んでいる」として予定通りの開業に自信を示したという。

 リニア開業時期に影響せず 環境調査でJR東海社長 産経ニュース 17.8.2

 通過地域の住民と希少動植物と工場と農家を踏み潰し、大都市地域とJR東海のみを利するリニア中央新幹線とは一体何なのか。「地方創生回廊」などでは決してない。安倍政権が編み出した、中央と大企業のための「地方葬送回廊」にほかならない(「地方創生回廊」は「地方葬送回廊」 リニア中央新幹線に踏み潰される大鹿村 農業情報研究所 16.10.15)。

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Author:寿
農業情報研究所(WAPIC)=http://www.juno.dti.ne.jp/~tkitaba/の所長・所員・小使いを兼務

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