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横浜市長が大博打 未来をカジノに賭けた


横浜市がIR誘致表明 林市長「白紙」一転 東京新聞 19.8.23

 横浜市の林文子市長は二十二日、カジノを含む統合型リゾート施設(IR)の誘致を正式に表明した。誘致表明は首都圏の自治体で初めて。観光名所の山下公園に隣接する山下ふ頭(同市中区、四十七ヘクタール)に、二〇二〇年代後半の開業を目指す。しかし、市民にはギャンブル依存症や治安悪化への不安が強い上、林市長が「IR誘致は白紙」としていた姿勢を突然変えたとして反発が高まっている。 (杉戸祐子)

 林市長はこの日の記者会見で、「横浜の将来に対する強い危機感」を誘致の理由に挙げた。市の人口は一九年の三百七十三万人をピークに減少に転じて六五年は三百二万人に。高齢化率は一九年の25%から六五年には36%に上がり、消費や税収の減少が見込まれる。

 市はIRの開業によって法人市民税や入場料収入などで年間八百二十億~千二百億円の増収効果があると試算する。林市長は「これまでにない経済的、社会的効果を想定している」と期待感を示した。

 市は九月に始まる市議会定例会に、誘致に向けた専門的な調査分析や依存症の実態調査などの費用として、二億六千万円の補正予算案を提出する。国が秋以降に示す基本方針に基づき実施方針を策定し、IR事業者を選定。市議会の議決を経て二一年度までに国に申請する計画だ。

 林市長はもともと誘致に前向きだったが、三選を果たした一七年七月の市長選の半年前に姿勢を転換し、「白紙」としていた。今回の誘致表明について、「判断を変えたということではない」と強調し、「各都市が手を挙げる中、決断してチームを動かさないといけない」と説明した。依存症や治安の悪化に対する不安には、全十八区で市民説明会を開く方針を示し、「IRについて丁寧に説明したい」と繰り返した。

横浜市 カジノ誘致正式表明市民の意見いつ反映? 林市長、住民投票せず(神奈川) 東京新聞 19.8.23

 横浜市の林文子市長がカジノを含む統合型リゾート施設(IR)の誘致方針を正式に表明した二十二日、地元経済界からは歓迎の声が上がった。一方で、治安悪化などの懸念から市民の反発も根強い。今後、関連議案の審査を担う市議会の対応が注目される。(曽田晋太郎、志村彰太、丸山耀平)

 「人口減少、少子高齢化が進展する中、持続可能な横浜経済を構築するためには、国内外から多くの観光客を集めるIRの誘致が有効な方策と考えている」。横浜商工会議所の上野孝会頭は二十二日、IR誘致の方針を表明した林市長の決断を歓迎するコメントを発表した。

 地元企業でいち早く誘致に前向きな姿勢を示し、社内に専門部署を立ち上げた京急電鉄も「横浜の将来を考えた英断に敬意を表したい。当社は五年前からIRの調査、研究を続けているが、さらに内容を精査した上で今後のスタンスを決定したい」(広報部)とのコメントを出した。

 一方、林市長の決断は民意を置き去りにした向きもある。林市長は二年前の市長選の公約に「市民の意見を踏まえた上で方向性を決定する」と明記。だが、意見の集約はしていない。同日の記者会見では、誘致の賛否を問う住民投票を実施しない考えを示した。記者から「判断材料として、市民の意見をどの程度聞いたのか」と尋ねられると「会合や普段の生活で、いろんな人の意見を聞いている」と述べたが、参考にした意見の数などは明らかにしなかった。

 さらに、「住民投票をしないなら、市長選で信を問うべきでは」との問いには「四期目ということですか? 全く考えていない。なぜ市長選の話になるのか分からない」と気色ばんだ。民意を今後どのように反映するのか、最後まで明らかにされることはなかった。

 IRを巡っては、大阪府・市が連携して誘致する方針を示している。横浜市との連携について、黒岩祐治知事は報道陣の取材に「治安悪化やギャンブル依存に対する不安があることは理解しており、市民、県民が納得できるIRの実現を期待したい」とした上で、「県としてはまず、市の考えをしっかり聞いた上で何ができるか判断したい」と述べるにとどめた。