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スーベニア=贈り物とはなんじゃいな 閑話休題

 今日の東京新聞武蔵野版に15保護 少女 社会貢献紹介「スーベニア文庫」第一と題する記事が載っている。

「墨田区の小出版社「百年書房」が、児童養護施設などを退所した若者のアフターケア相談所「ゆずりは」(国分寺市)の所長が著した詩集絵本を刊行した。社会貢献活動を紹介する「すーべにあ文庫」の第1弾。「贈り物」という意味の英語からの命名で、「大切なことを伝えたい」との思いを込めた。文庫の収益は、それぞれのテーマに関わる団体・施設に寄付する。

 この詩集絵本は、高橋亜美さんの「はじめてはいたくつした」(52ページ、税抜き500円)。15歳で施設に保護された少女の気持ちを表した詩や、その解説のほか、ゆずりはの活動などがつづられている。「児童虐待の防止のためには、さまざまな『負の連鎖』を断ち切ることが必要」と訴えている」という。


  このブログを見てこの詩集絵本を見てみようとする人が現れればいいとは思うが、ここでこの記事を取り上げたのはこの本の宣伝のためではない。「スーベニア」が「贈り物」という意味の英語という言い方を見たとたんに強い違和感を覚え、黙っていられなくなったからだ。

 「スーベニア」とは英語の“souvenir”のことらしいが(「スーベニア」という発音で思い当たる英語はほかにないので)、この英語は同じ綴りのフランス語(suv(ə)nir、スゥヴニる)から来ている。フランス語でsous)は「・・・の下に、で、を・・・」意味し、venirは「来る」とか「現れる」を意味する。そのために、普通は「思い出」とか「回想」と訳され、転じて「土産」とか「思い出・記念の品」と訳されることもある。書店代表、高橋さん、それとも記者さんか、誰が言ったか分らないが、「贈り物」と言う(訳す)のはどう見ても無理である。この記事を見て「スーベニア」=「贈り物」と思い込む人が続々出てきたらどうする?国会で総理大臣が言ったのならいつものことと気にもしないが、大新聞がこんなことを言うから、下から湧き上がってくる(souvenir)老婆心を抑えきれなくなった次第である。


 ついでながら高橋さんのトークイベントが30日午後7時から、台東区寿2の書店「ReadinWritin(リーディン・ライティン)」(東京メトロ銀座線・田原町駅徒歩2分)で。入場料はワンドリンク付き1000円。本の問い合わせ、トークイベントの申し込みは、百年書房のEメール=shobo@100-nen.jp=か、電03(6666)9594=へ。

 蛇足ですが、「贈り物文庫」よりも「思い出文庫」の方が、著者や出版社の思いはよっぽどよく伝わるとも思うのですが。

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プロフィール

Author:寿
農業情報研究所(WAPIC)=http://www.juno.dti.ne.jp/~tkitaba/の所長・所員・小使いを兼務。原発事故で「明るい農業・農村」の夢を失った老い先短い老人です。かつての行動派も病魔のために身体不如意、情報提供と批評に徹します。

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