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リニア工法 百家争鳴

工法検討過程の開示を リニア着工(静岡) 中日新聞 19.9.13

◆JR側説明に疑問

 リニア中央新幹線の南アルプストンネル(静岡市葵区)工事を巡る県側とJR東海の十二日の協議で、JRは一定期間戻せないとするトンネル湧水の詳細な内訳を示し、現状への理解を求めた。識者からは「全量回復に向けた工法の検討過程を開示してほしい」との要望が相次いだ。

 JR側は、工事の進捗(しんちょく)を四段階に区切った各時点でのトンネル湧水の詳細な水量を初めて提示。県側の求める全量回復は「引き続き検討する」と述べ、従来の説明を繰り返した。

 委員からは「工法が一つしか書かれておらず検討結果が不明」「山梨県境から導水路を引く計画が断念された理由が分からない」などと、指摘や疑問が続出。JR側は検討過程の公表を約束した。

 湧水量を減らす手法の提案もあり、塩坂邦雄委員は「トンネル掘削前に畑薙山断層のところで深井戸を掘って水をくみ上げれば大井川に直接戻すことは可能」と主張。事前に断層の地下水を抜けば突発湧水のリスクも低減できると提案した。

 会議終了後、森下祐一委員は「検討結果が出てくれば、この工法しかないのか、他の工法があるのか検討できる。戻せないことは原理的にはないと思っており、コストがかかるということだと思う」と話した。

(考えるリニア着工取材班)

 

リニア水問題、県とJR協議継続 連絡会議、データや資料不足 静岡新聞 19.9.13

 リニア中央新幹線の南アルプストンネル工事に伴う大井川流量減少問題で、水資源や生態系への影響について検討する県環境保全連絡会議は12日、JR東海が提出した県の中間意見書に対する最終回答について協議した。会議の委員を務める専門家が地質などのデータや資料の提示を求めたが、JR側が対応できず、十分な議論ができなかった。予定されている13日の会議の後も、来週以降に協議を継続することになった。
 トンネル工事中の一定期間、山梨、長野両県境付近でトンネル湧水が県外に流出する問題の対策を巡り、JRが「技術的に難しい」などとして全量を戻すことに応じず、議論は平行線に終わった。県は今後、トンネル工学の専門家を会議のメンバーに加え、助言を求める方向で調整する。
 難波喬司副知事は「利水者としては全量戻しを要請している。現在のJRの方法では全量を戻せないので、トンネル工学もしっかり議論しないといけない」と述べた。湧水が県外に流出する期間について、JRは、工事が順調に進んだ場合、最短で10カ月間になるとの見解を示した。
 初めて会議に出席したJR東海の宇野護副社長は終了後、取材に「相当部分、いろいろな話は詰まってきている」と感想を述べた。本格着工前の県や利水関係者との基本協定締結については「着工前に一定の文書整理をする。基本協定と言うか、いろいろな呼び名がある」と明言しなかった。国土交通省鉄道局から江口秀二技術審議官が出席したが、発言はなかった。

リニア水問題「JRの地質調査不十分」 静岡県連絡会議で見解 静岡新聞 19.9.12

 リニア中央新幹線の南アルプストンネル工事に伴う大井川の流量減少問題を巡り、静岡県の有識者とJR東海の工事担当者が水資源や生態系への影響について議論する県環境保全連絡会議が12日、県庁で開かれた。JRから6日に提出された県の中間意見書に対する最終回答について意見交換し、専門家から流量予測の前提となる地質調査のデータが不十分で「失望した」とする見解が相次いだ。
 会議にはJRから宇野護副社長が初めて出席し、国土交通省鉄道局からも、これまでより格上の江口秀二技術審議官がオブザーバーとして立ち会った。
 専門家は同連絡会議下部組織の「地質構造・水資源」「生物多様性」の両部会に所属する委員。
 産業技術総合研究所地質調査総合センタープロジェクトリーダーの丸井敦尚委員はJRの最終回答について「若干失望している」と地質のデータ不足を問題視。大井川流域の環境が今後の気候変動で大きく変わる可能性があるとして、自然由来と工事の影響による流量変化を区別できるようにすべきだと主張した。
 株式会社サイエンス技師長の塩坂邦雄委員も「土かぶりの浅い所では(地質を詳しく調べられる)垂直ボーリングができたはずなのに、何ら追加のデータが出てきていない」とし、さらに多くの地点で垂直ボーリングを実施して工事計画を見直すべきだと指摘した。
 静岡大学術院理学領域教授の森下祐一委員は、詳細な地質が分かるようなボーリング調査を求めた上で「一番重要なのは地質を知ることだ。(JRの工事担当者と)根本的な考え方が違う」として宇野副社長に対して工事態勢の見直しを要請した。
 難波喬司副知事は「今後はトンネル工学を含めて議論しなければならない」と述べ、議論の継続が必要だとの認識を示した。

 <関連>

川勝知事がリニアのルート変更に言及(静岡朝日テレビ) YAHOOニュース 19.9.12

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Author:寿
農業情報研究所(WAPIC)=http://www.juno.dti.ne.jp/~tkitaba/の所長・所員・小使いを兼務。原発事故で「明るい農業・農村」の夢を失った老い先短い老人です。かつての行動派も病魔のために身体不如意、情報提供と批評に徹します。

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