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鳥インフルエンザ 野鳥だけでなく小動物からも感染の可能性 これが「新」発見では養鶏農家も浮かばれない 

 鳥取大の山口剛士教授(獣医衛生学)らの調査で、鶏舎で飼われているニワトリの鳥インフルエンザ感染に、野鳥だけでなくネズミなどの小動物も関わっている可能性があることが「分った」そうである。

 山口教授らは2012~16年の冬季に2週間程度、国内14カ所の養鶏場で、鶏舎内▽鶏舎と外部の接点▽鶏舎周辺--に夜も撮影できる赤外線カメラやわなを設置した。その結果、鶏舎内でクマネズミやネコ、イタチなど小動物の侵入を18件確認した。動物が鶏舎周辺をうろつくケースも13件あった。

  密閉度の高い鶏舎でも、排水口や、ふんや卵を集める装置と鶏舎の間など、2、3センチの隙間(すきま)があればネズミなどが侵入しようとしている姿が映っていた。人の目に触れにくい夜、鶏舎内の餌を狙ったと考えられる。

今回見つかった小動物は鳥インフルエンザに感染することが分かっており、鶏舎内にウイルスを広げている恐れがある。

 密閉度の高い鶏舎でも、排水口や、ふんや卵を集める装置と鶏舎の間など、2、3センチの隙間(すきま)があればネズミなどが侵入しようとしている姿が映っていた。

 ということで、舎内の鶏の感染を防ぐためには、以前から取られている防鳥ネット設置だけでなく、小さな開口部も閉じるなど、侵入防止策をさらに徹底することが必要だと指摘しているそうである。

鳥インフル:動物媒介? 鶏舎内への侵入確認 鳥取大調査 毎日新聞 17.2.2

 こんな報道をここで取り上げたのは、それが人を驚かせる「情報」だからではない。驚いたのは、研究者も、新聞記者も、これがあたかも新発見のように思っているらしいことだ。そんなことは、既に10年以上も前から「分って」いた。インドネシア・ガジャマダ大学の獣医学者・Wasito教授が猫、犬、そしてハエさえもウィルスを運ぶ可能性があると警告したのは20071月のことであった(インドネシア研究者 ハエさえも鳥インフルエンザを運ぶ ウィルスを最低25世代継承 農業情報研究所 2007125日)。

 以来、私は、「以前から取られている防鳥ネット設置だけでなく、小さな開口部も閉じるなど、侵入防止策をさらに徹底する」のも万全の感染防止策にはならないと考えてきた。だから、「もっと有効でスマートな」対鳥インフルエンザ対策はないのかと問うてきたのである(インフルエンザ雑感 鳥インフルエンザと戦うもっと有効でスマートな戦略はないのか)。

 ところが、わが国専門家は、こういう外国の経験から何も学んでいないようだ。研究は未だに10年前のインドネシアのレベルにも達していない。養鶏農家もはなはだ心もとないことである。

養鶏農家は、「渡り鳥が飛来するこの時季、鶏舎を防鳥ネットなどで覆ったり、周辺に石灰を散布したりするなどして、ウイルスが鶏舎に入り込まないよう防疫対策に取り組んでいる」が、「それでも小動物やスズメなどの(鶏舎への)侵入を100%防げるわけではない。一度発生したら終わりだ」と危機感を募らせている(鳥インフルエンザ蔓延の兆し 野生動物の鶏舎侵入防止策にも大穴 「一度発生したら終わり」)。

農水省、専門家、そんな危機感から養鶏農家を解放するのはいつの日か。

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プロフィール

Author:寿
農業情報研究所(WAPIC)=http://www.juno.dti.ne.jp/~tkitaba/の所長・所員・小使いを兼務。原発事故で「明るい農業・農村」の夢を失った老い先短い老人です。かつての行動派も病魔のために身体不如意、情報提供と批評に徹します。

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