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国家戦略特区で外国人農業労働者受け入れ事業 豪州と並ぶ現代版奴隷制天国に?

 「中高等職業教育(TAFE)をうけさせ、いい仕事を与えるという約束に魅せられてオーストラリアにやってきたパプア・ニューギニア人・ポールは、極北クイーンズランドのバナナ農家に騙された。

 “私は朝6時から夕6時までトラクターを運転、朝食にパンとコージャル(幼児や子ども向けの果汁シロップを水で薄めた甘い飲み物)、夕食にボイルしたひき肉を与えられ、犬小屋に住んでいた」。

 1セントの給金も見たことがなく、払って欲しいと言うと、TAFEのために貯金していると言われた。

 隣の農場のフィジーから来た労働者も同様な目に会っていた」。 

 

 Australia urged to stamp out farm workers trapped in 'modern slavery',ABC Rural News,17.10.19

 

 これはオーストラリアの何処でも見られる風景だ。世界一の農業競争力を誇るオーストラリアは、ビザ詐欺を利用したこんな現代版奴隷制の天国でもある。

 

 それにあやかろうとでも思ったかどうかしらない。「産業の国際競争力の強化及び国際的な経済活動の拠点の形成を図るため、国家戦略特区を突破口に、あらゆる岩盤規制を打ち抜いていきます」と息巻く政府は、国家戦略特区における「農業支援外国人受入事業」を認めた。「経営規模の拡大などによる「強い農業」を実現するため、国家戦略特別区域内において・・・農業支援活動を行う外国人材を特定機関が雇用契約に基づいて受け入れる」そうである。

 

 http://www.kantei.go.jp/jp/singi/tiiki/kokusentoc/nogyoshien.html

 

 この新制度に、多くの自治体が早速飛びついた。

 

 「既に別の事業で特区指定を受ける愛知県と沖縄県は、来年中の利用を目指している。

 これに加え、関東では茨城県、群馬県が農業での外国人活用を盛り込む特区提案を政府に提出した。ほかに長野県、鹿児島県など農業が盛んな県や、市町村でも秋田県大潟村や鳥取県境港市などが特区指定を申請している。政府は年明け以降、特区の追加指定の検討を進める。

 新制度では、技能実習生ができない農産物の販売などを認めた。働ける期間は「通算三年」で、農閑期に帰国すればその期間は加算されず、収穫期の半年だけならば計六年の労働が可能だ。実習生は農家が直接雇うが、新制度は(半分以上は労働者の給金をピンハネする中抜き業者とも言われる―農業情報研究所派遣会社が雇って農家に派遣し、労働者は複数の現場を移ることもできる」という。

 

 就農外国人 期待と懸念人手不足の解消 厳しい労働環境 東京新聞 17.12.30 

 外国人の農業就労解禁へ派遣参入 利益優先の恐れ(核心) 東京新聞 17.12.30

 

 国内では引き受け手の無い苛酷な農業単純労働に大枚を払うき奇特な大規模農業者はそうはいまい。農業競争力では逆立ちしてもオーストラリアに追いつかないが、現代版奴隷制でオーストラリアを抜くのは簡単なことかもしれない。 なにしろ、世界に類を見ない「karousi」国家だ。ただ、オーストラリアの方がまだましと、外国人労働者にそっぽを向かれないように、ご用心、ご用心!

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プロフィール

Author:寿
農業情報研究所(WAPIC)=http://www.juno.dti.ne.jp/~tkitaba/の所長・所員・小使いを兼務。原発事故で「明るい農業・農村」の夢を失った老い先短い老人です。かつての行動派も病魔のために身体不如意、情報提供と批評に徹します。

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