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除染土を公園造成に再利用の環境省案 除染=移染が暴露  化けの皮剥がれる仮装復興

農業情報研究所 2017327日より

 

 毎日新聞によると、環境省が東京電力福島第1原発事故に伴う除染で出た汚染土をくぼ地の埋め立てに再利用、造成した土地を公園などとして使う案を検討している。環境省の神谷洋一参事官の「選択肢の一つ」、「管理可能な中でいろんな選択肢がある方が望ましいと思っている」という言い分に対して、新聞も「既に明らかにされている防潮堤などへの再利用と異なり、子供らの遊び場にもなる公園への再利用は議論を呼びそうだ」と、NHK並みにすましている。

 

 緑地公園造成に汚染土…非公開会合で検討 毎日新聞 17.3.26

 

 除染土を道路盛り土や防潮堤に再利用(除染土を建設資材に再利用、道路盛り土や防潮堤に 日本経済新聞 16.6.11)するならいいが、公園への再利用は問題と言いたいのだろうか。そうではないかもしれないが、大新聞としては不用意な言い方ではないか。道路や防潮堤だって、いつ、どこで起きるか分らない大地震や大津波で完全に崩壊するかもしれない。そうなれば、除染土は国土全体にばらまかれることになる。

 

 だからと言ってどうしろというのか。除染土の一部を受け入れる中間貯蔵施設の完成はいつになるか分らない(<福島第1>中間貯蔵 用地取得難航着工遅れる 河北新報 17.3.10)。建設資材としての再利用も許されない。それでは、除染土は各地の仮置き場に置き続けるほかなく、「復興」を仮装することもできないではないか。

 

 そのとおり、「どうしろというのか」と言っても「どうしようもない」。高濃度に汚染された「表土」の剥ぎ取り除染など、除染土の置き場を考えれば、そもそも無理なはなしだ。即効を狙った「無理な」除染は移染にすぎない。放射性物質濃度の自然減衰を気長に待つ、農地ならば作物に土壌中の放射性物質を吸収させて減衰を速める、それしかなかったのである*

 

 今できることは、復興を仮装するのをやめることだけである。

 

 *「土壌の浄化には、ヒマワリやスベリヒユなど放射性物質をよく吸収する植物を植える方法がある。土壌に何も植えない場合、セシウムの半減期は約30年だが、作物を植えると最短で水田は9年、畑は8年で半分になった研究結果もある。
 客土は経費がかかるので勧めない。農水省は、農家が手持ちの農機具を活用できるよう、放射性物質を吸収しやすい稲や麦、野菜を既存品種の中からでも至急選抜すべきだ。うまくいけば、濃厚な放射能汚染土壌も8、9年より早く耕作可能になるだろう。
 放射性物質を吸収した作物は収穫後、燃やしてはいけない。放射性物質が大気中に再び拡散してしまう。畑にすき込んでもいけない。田畑の一画を犠牲にし、ビニールなどで密封して土に埋めるのが一番だ。発酵、乾燥させて体積を減らした後、地下深く埋めるか、行政が責任を持って回収する。その分の補償もしっかり求められるようにすべきだ」(森 敏東京大学名誉教授 「放射性物質 土壌汚染どう対応 識者に聞く 日本農業新聞 11411日)
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Author:寿
農業情報研究所(WAPIC)=http://www.juno.dti.ne.jp/~tkitaba/の所長・所員・小使いを兼務

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