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マレーシア総選挙 野党連合が予想外の大勝、東南アジア「権威主義のドミノ」に転機?

9日に投票が行われたマレーシア議会下院選挙でマハティール元首相が率いる野党連合が勝利、約60年前の独立以来与党連合による支配が続いたマレーシアで政権が交代する見込みとなった。選挙前の世論調査では、野党連合の勝利はほとんど予想されていなかったが、「生活費の上昇や巨額汚職疑惑を受けてナジブ政権に対する国民の不満が募る中、野党連合は与党連合の支持基盤の切り崩しに成功した格好だ」という。

 

 マレーシアでマハティール元首相野党連合が勝利 ロイター 18.5.10

 

さては「東南アジアに広がる権威主義のドミノ」(柴田直治 『世界』 20186月号)―クーデターから4年経っても軍政が続くタイ、野党・救国党を解体に追い込み・最近では英字紙・カンボジア・デイリを廃刊に、国最後の独立紙・プノンペンポストを政府の息がかかったマレーシア投資家への売却(A Newspaper Is Sold, and Cambodians Fear the End of Press Freedom,The New York Times,18.5.7)に追い込んだフン・センのカンボジア、「人権活動家など無視すればよい。騒がしいだけの連中だ」とうそぶくドゥテルテのフィリピン、ロヒンギャ迫害・国外脱出問題の解決を期待されながら何一つ手を打とうとしないアウンサンスーチーのミャンマー―にも転機の兆し?

 

否、そんなことはなさそうだ。これらの国に影響力を行使すべきトランプ米大統領は民主化や人権問題には全く無頓着だ。中国も人権・民主化問題などどこ吹く風、ただただ経済援助・投資で影響力を強めるだけだ。すべてが「経済と貿易」。

 

「民主主義や自由主義、人権、言論の自由といった価値観を支持する東南アジアの人々にとっては当面、権威主義との不利な戦いが続きそうだ。グローバル化や情報化は進み、格差が広がるなかで民主化が再び進展する契機が訪れるか。先行きは不透明だ」(柴田、上掲 30頁)。

 

そんなことはない!。「思想、表現、言論の自由―人類が獲得した普遍的価値」の実現を東南アジア外交の第一原則に掲げる世界の安部晋三がいるじゃないか!

 

冗談を!安倍外交がタイのクーデター、カンボジアの野党弾圧、ロヒンギャ虐待、ドゥテルテの超法規的殺人に文句を付けという話は聞かない。自国で踏みにじっている価値を他国に押し付けられるはずがない。ただただ、中国に対抗するための経済援助の大判振る舞いをして悦に入っているだけだ。

 

関連:マレーシア政権交代、東南ア揺らす「期待の革命」 日本経済新聞 18.5.10

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Author:寿
農業情報研究所(WAPIC)=http://www.juno.dti.ne.jp/~tkitaba/の所長・所員・小使いを兼務。原発事故で「明るい農業・農村」の夢を失った老い先短い老人です。

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