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山本地方創生相「学芸員がん」発言 各地で上がる批判の声

学芸員を「がん」呼ばわり、「この連中を一掃しないと」と言った山本幸三地方創生相(山本地方創生相 役立たず学芸員を一掃せよ 一掃したいのは「貧相で浅薄な」政治家の方だ)に対する批判の声が各地で上がっています。以下、小生の耳に届いたいくつかの声を紹介しておきます。

 

斜面 信濃毎日新聞 17.4.19

飯田出身の博物学者田中芳男(1838〜1916年)は「博物館の父」と呼ばれる。薬用の植物などを研究する「本草学」を学び、幕府の命でパリ万国博覧会に派遣された。この経験が総合研究施設となる博物館構想の下地とされる
 明治政府の博物局に勤め、殖産興業の博覧会開催に力を注いだ。湯島聖堂で開いた最初の博覧会が上野の寛永寺跡にできた国立博物館の始まりだ。当初の計画にはない動物園を造ったのも田中の提案だった。自ら集めた古美術品を寄贈し、館長も務めた
 博物館は法律で「資料の収集・保管、展示による教育、調査研究を行う」とされ、美術館や動植物園、資料館なども含まれる。信州に博物館が多いのは観光地という立地に加え、多様な自然や文化、教育の土壌もあるのだろう。学芸員などの要件を満たす施設は東京都に次ぐ数だ
 専門職である学芸員を山本幸三地方創生担当相が「がん」と呼び、撤回・謝罪に追い込まれた。融通が利かず観光振興の邪魔になると言いたかったようだが、事実誤認だらけ。また「一強政権」のおごりが表れた大臣の問題発言か、とあきれるほかない
 博識で人集めの興行にもたけた田中は元祖学芸員とも言えそうだ。近ごろは知識だけでなく、地域の社会教育や経済効果への貢献も求められる。高齢社会での役割も増すばかり。けれども台所事情は厳しく、研究調査もままならないという。暴言で関心が向くなら、せめてもの救いになる。

 

地方創生相発言に落胆 外国人に向多言語表記、翻訳アプリ導入…学芸員「実態知って」 北海道新聞 17.4.19

 札幌市内の博物館では、展示資料に多言語の表記を取り入れるなど、学芸員がさまざまな知恵を絞り、外国人観光客への対応に当たっている。山本幸三地方創生担当相は、外国人観光客らへの文化財などの説明、案内が不十分として「一番のがんは文化学芸員」などと発言し、撤回したが、学芸員は「幅広い業務を担っている実態を知ってほしい」と話す。

 「机に向かって、研究だけをしているわけではない。外国人を含めてどう分かりやすく伝えるかを常に考えている」。道内の歴史的な建造物を移築・復元した「北海道開拓の村」(厚別区)の学芸員細川健裕さん(38)は訴える。

 同村では、学芸員が適切な英語表現や案内で強調すべき内容などを、案内を担うボランティアガイドに教えている。海外の来場者から「自国では有料ガイドが一般的なのに、無料で丁寧に説明してくれた」と感謝され、礼状が届いたこともあるという。

 学芸員は博物館法に基づく国家資格で、博物館や美術館などに配置される。資料の収蔵や調査研究、一般向けの普及活動まで業務は幅広い。細川さんは「他国の大臣と接した時、学芸員の仕事を尊敬してくれていた。自国の大臣が知らないのは恥ずかしい」と話す。

 

二条城「学芸員の力で多言語対応」 山本創生相発言に反論 京都新聞 17.4.18

 山本幸三地方創生担当相は18日の参院内閣委員会で「一番のがんは文化学芸員」とする自身の発言について「言い過ぎで、不適切だった。大変申し訳ないと反省している」と改めて謝罪した。これに先立つ記者会見で山本氏は、世界遺産の二条城(京都市中京区)での英語案内表記が不十分として外国人観光客への対応を改めて批判したが、京都市が管理する二条城では英文の看板も設置されている。

 パンフレットは、日本語版のほかにも中国語2種類、韓国語、フランス語とスペイン語版も無料配布している。デービッド・アトキンソン二条城特別顧問がパンフレットを監修し、大政奉還の舞台となった歴史に加え、城内の障壁画の説明と写真を充実させた解説が8ページに盛り込まれている。

 昨年10月、東京五輪に向けた文部科学省主催の「スポーツ・文化・ワールド・フォーラム」の会場に使われるのを前に、多言語対応を強化してきた。元離宮二条城事務所の北村信幸所長は「かつて不十分だったのは間違いないが、学芸員の力を借りて順次対応してきた」と話す。市によると、山本地方創生担当相は同フォーラムに合わせて二条城を訪れたという。

 

大津市長ら疑問の声 山本地方創生「がんは学芸員」発言(滋賀) 中日新聞 17.4.18

 山本幸三地方創生担当相が十六日に大津市内であったセミナーで「観光のがんは学芸員」と発言したことに、十七日、県内からも疑問の声が上がった。

 大津市の越直美市長は定例会見で「歴史的な価値を伝えることは、町の文化、魅力を伝えること。学芸員の役割は非常に大きい」と指摘した。文化財の保護が観光振興の障害になるという指摘には「衝突する場面は私の認識する限りではない。具体的な事例が分からない」と疑問を呈した。

 市歴史博物館の和田光生副館長(57)は取材に「文化を発信する先頭に立つべき大臣が、先人の遺産を大切にする気持ちを持っていないのは悲しい」と答えた。地域のイベントで同館の学芸員が観光ガイドを務めることもあり「知られていないものを地域に紹介することで私たちは充実感を持てる。考えてもらうきっかけを与える上で、存在価値があると思う」と話した。

 

文化より観光?異論噴出 山本地方創生相「がんは学芸員」発言 東京新聞 17.4.18 朝刊 24

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Author:寿
農業情報研究所(WAPIC)=http://www.juno.dti.ne.jp/~tkitaba/の所長・所員・小使いを兼務

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